クロスセルへのヒント

■クロスセル・アップセルとは

 クロスセルとは「商品A」を販売する時に同時に、もしくは後日に「商品B」もご購入いただくという手法。アップセルは「商品A」を複数買っていただいたり、上級品である「商品A´」をお買い上げいただく手法で、いずれも客単価やリピート回数を上げて、LTVを高めたり、商品使用の機会を増やすことによりブランドのファンへとなっていただく事を目的に実施していく。

■クロスセルの種類

 さて、このクロスセルの種類にはいくつか考えられる。写真のように「洗顔フォーム」と「洗顔ネット」を買ったいただくような同時に使用を促す商品ジャンルやカテゴリーが近い物から、ハンバーガーショップで有名な「ハンバーガー」+「ドリンク」や「ポテト」。そしてデータ分析の話では良く出てくるスーパーマーケットに買い物に来る男性は「ビール」と「赤ちゃん用の紙おむつ」を買うというような商品ジャンルは関係なく、顧客の生活に即した物など。

1:商品関連でのクロスセル

 上記の「洗顔フォーム」と「洗顔ネット」の類で考えられるものは「運動機器」と「メンテナンス用の器具」。以前に見たのは「EMS(※)の腹筋用ベルト」とそのベルトを使用する時に付ける「肌につけるジェル」。
※EMS:電気による筋肉への刺激(Electrical Muscle Stimulation)筋肉に微弱な電流を流して収縮運動を起こすダイエット機器や美顔器です。

こちらは複写機ビジネスモデルや昔のフィルムカメラ。片一方が消耗品(コピー用紙や写真フィルム)でリピート購入を促す。
美顔器と美容液なども、リピート購入の少ない美顔器に、消耗品である美容液をセットにしてという事。また浄水器やフィルターも。こちらはメンテナンスという意味で「電気シェーバー」とその「カミソリ刃」も。「刃」だけ取り替えたら、フレッシュになる等は世の中に多いし、メーカー違いで合わなくしてあり、メーカーの用品を選んでいただく、という具合。

クロスセルというより「オマケ」として使われるのは「サプリメントケース」や青汁の「シェーカー」など。いまなら〇〇付いてくる。包丁に「まな板」、「刃を研ぐシェーパー」や何故か「フライパンまで(笑)」など、ですね。

2:顧客視点のクロスセル

 こちらは膝関節用のサプリメントとサポーターなど。これは「1」とも関連するし、当たり前だがターゲット視点という事。サプリメントは日本では何故か2種同時の購入が簡単ではなく、かと言ってヘビーユーザーのインタビューをすると数社から目的違いの商品を買い揃えている方に多く出会わす。もちろんスキンケアのように商品のライン使いを売り込むのは多く、こちらも「1」に関連する。そしてインターネットモールの「リコメンド」。この商品を買った方はこちらの〇〇もお買い上げです、というバスケット(カートの中)分析の手法を使っている場合も多い。

3:その他、クロスセル

 「ビールと紙おむつ」のような物は厳密にいうと家族視点のクロスセル。お父さんと赤ちゃん。だったらママもいるだろうと想像していく。介護する方とされる方などの購入者と使用者の観点。また季節違いのクロスセル~夏は日焼け止めだが、冬にはXmasコフレなど。

では:本業以外の商品をクロスセルしていただく場合は、どうしても仕入れ商品になったり、特別に生産したり、なかなか厄介だ。

■クロスセルを会員社同士で工夫する

 弊社の場合は、EC通販企業を法人会員として情報発信やアライアンス、共同事業などを仲立ちもしている。お互いにメリットがでるから。
直近の事例で言うと、お菓子メーカーとアパレル業。これは上記の「2」で。高齢の女性が多い通販会社同士で、お菓子(和菓子)など食品をお買い上げのお客様に冬の時期に温かアパレルを案内すると、商品の関連性は無いのに、買っていただける。同じくヘアケアのメーカーさんやサプリメント通販会社さんと「靴」の通販のタイアップ。特に靴はオリジナルで作るとすると、サイズ・デザイン・機能とバリエーションが多く、またサイズ交換などのアフターフォローもあり、本業で無いと手が出しづらい。
そこを逆手にとって、ご案内する会社が少ないなら、メーカー同士が組んで、在庫の負担はそれぞれのメーカーがおって、クロスセルを仕掛けている。

特に「アパレル」や「靴」などは客単価も高く、双方で喜ばれております。お問い合わせは弊社サイトから、どうぞ!

https://www.dmgc.jp/contact/

最後までお読みいただき、ありがとうございました!