単品EC事業最適化のための7の鉄則「3」~「4」

前回の続編。
単品EC事業最適化のための7の鉄則の「1」と「2」はコチラ。

1.「EC通販は小売業+サービス業と理解する」

2.「顧客接点であるコンタクトセンターを活用する」

3.「EC通販はテストとロールアウトの繰り返しをあきらめずに実施する」

4.「データベース・マーケティングを徹底的に活用する」

5.「経営者が率先してEC通販にあたる」

6.「やる気のある担当をつけ、専門家をパートナーにもつ」

7.「成功事例を研究し、つねに柔軟な発想をもつ」

鉄則3「EC通販はテストとロールアウトの繰り返しをあきらめずに実施する」

  EC通販成功の秘訣はテストマーケティングを必ず実行することである。そして、顧客利用の状況を把握することに尽きる。
EC通販の良いところは「誰にも知られず、こっそりとテストを繰り返すことができる」ことだ。
実際にLPや新聞折込みチラシを使用している企業の場合、価格や商品セットの数、デザインやコピーを比較してレスポンスをアップするためテストを実施している。常に実施しているといってよい。
実績を比較することの繰り返しなのだが、これが重要なことであり、顧客の注文状況に応じて、DMや電話をどのように実施するのかを明らかにするのが顧客の分析だ。
購入者と非購入者、1回購入者と2回購入者の比較など徹底して1人単位で把握することが基本だ。
通販広告やDMは似たようなグループに分け実施することになる。
 事業がうまく行かない企業の典型的なパターンは次の通りだ。
私どもが他社で成功している例として紹介しても「過去に一度うまく行かなかったから」という理由で改めて実施しない経営者や責任者の企業。確かに気持ちはわかるが合理的とは言えない。だめな理由には多数の要因があり、一度の実施では判断はできない。
うまく行かなかった理由が何なのかが明らかになっていないのならば、時期を変え、形を変えトライアルするしかない。今後新たな手法が見つかる訳ではない。もう60年の歴史があるダイレクトマーケティングなのだ。つまり、あらゆる販促策は過去に実施された事例があるということを理解してあきらめず実行することが早道だ。画期的な方法はない。もちろん、毎日のように新しい取り組みや手法が実施されているデジタルマーケティングの進化やチャレンジには常にアンテナを張っておくべきではあるが、多くの成功は地道な繰り返しの結果だ。

 アンテナを張るという意味ではセミナー参加が早道とも言えるので、来月の無料セミナーはコチラ。1日でモールと自社サイトの戦略理解が可能で、リアル開催なので、直接 講師やスタッフに質問も出来る。

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鉄則4「データベース・マーケティングを徹底的に活用する」

 顧客の利用状況はEC通販の場合、注文書や発送伝票として取引内容が残っている。この情報を取り出せるようにしたものがデータベースだ。お金をかけてわざわざ作らなくとも良いとも言える。
「残り物には福がある」。この残っている情報を活用するのがデータベースの活用である。
●顧客が何を見て注文をしてくれたのか?=媒体別の実績比較
●いつ、何回、いくら購入したのか=顧客分析
この情報だけで、次回のDMの送付タイミング、テレマーケティングの実施など、営業活動を効率的に実施できることとなる。
①見込み客への引き上げ活動
②1~2回の利用顧客への再注文活動
③購入休止者への再購入促進
④多頻度利用者の休止防止

以上の4つの作戦が最低限用意必要となる。
したがって最低限、顧客の区分を行う分析は必要となる。
難解な統計的な分析は必要ない。(活用できれば使った方が良いが)まず、顧客の購入時期(R)と購入回数(F)で区分してそれぞれに何をするかを決めるのが基本。クレームを言って来た人と言わない人(通常客)の利用状況を比較したことがあるぐらい、逆にどういう方が優良顧客になるかなどが詳細にわかっているぐらい、データベースを運用していれば合格点を差し上げたい。

詳しくは拙著「単品ECハンドブック」で。ハンドブックと言っても書き込み自由なA4大型本にしているので、各ページをメモ書きで汚していただくのが理想と思っている。

それでは次回は最後の「5」~「7」で、まとめ上げたい。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。