今後も期待されるEC通販商品とは!?

長引いた不況や成熟社会のなか生活者の趣味嗜好が一様ではなく、またデジタル化に伴い規模にかかわらず店舗販売は厳しい状況下にある。もちろん、巣ごもり需要の一段落や冷食などの手軽な商品のヒット、フードデリバリーの普及なども。そのような中でも、単品EC商品で今後期待される単品ECジャンルとしては、下記のようなものがあげられる。

➀取り寄せる価値のある食品

 特に店頭では購入できない産地直送品、生産地限定などの商品。数量限定、季節限定などで積極的に顧客の心をつかむ。そしてEC通販の良さが利用できるという意味では、サプライズの記念日プレゼントなども。特定のアプリを使えば、住所が分からずともSNSのデータを利用して贈るなど。
更に、今年は例年以上に敬老の日が盛り上がるかも(?)

②自分仕様の健康食品

 医薬品ではない健康食品は、その特徴を説明するために詳細な説明が必要だが、セルフ購入のドラッグストアでは全く商品説明が無いため買うのに困ってしまうのがほとんど。そこでテレビや雑誌、新聞折込みなどの販促メディアは多くの情報を流すことが出来るため、顧客が自分で判断して購入する有力なチャネルとなっている。そして、デジタルの良さを生かすECでの今後は自分のためにそのセットなどを組んでくれるオーダーサプリメントや複数の健康食品の組み合わせなども生活者の知識が増えてくると共に期待がおける。サプリのパーソナル化は、まるで化粧品のアイテム(洗顔、化粧品、乳液やクリーム)の機能違いを薦められるように

③趣味や目的が絞られた商品

  趣味や専門性の高い商品になると本来専門店に行くことが商品と出会うための場なのだが、地方の店舗などの場合、品揃えが限られていたり、そもそも店に行くことができないこともある。また、プロ用に限定された商品などを考えるとどこで買えばよいのか分からない。そこでEC通販が有効となっている。
例えば、あなたが生ゴミの処理をしたいと考えたとき、家電メーカーの売っている生ゴミ処理機を探すと、店頭を見渡してもどのメーカーから買ったらよいか分からない。店頭で説明してくれる店員はほとんど若く、使ったことのない人ばかりで納得のいく説明が得られないことも。インターネットで探しても価格は安いものを発見できるが、商品が良いのかどうかは全く分からない。そこで「生ゴミ」で検索していくとなんとミミズとその飼育箱のセットが売っていることがわかる。しかも値段が安く、体験談や研究者の紹介という情報もしっかり得ることができる。こんな商品がEC通販に向くということ。昆虫食などでも同じ感想を持つ。今後スモールビジネスだが興味深い分野は多い。特にSDGs的に分かりやすい分野や活動は期待される

④元気な高齢者向け商品

 本格的な高齢化社会の到来でその年代の人口は急増している。バリアフリー、ユニバーサルデザインを含め、シニア仕様の商品はどのジャンルでもニーズがある。とくに、老夫婦むけの便利商品、癒し関連商品、防犯商品などの商品やサービスも期待できる。

⑤介護や福祉的な商品

 身体の不自由な方や高齢のため介助が必要な方向けの商品やサービス提供は、専門の販路が弱い。お店に行けない。社会的ニーズもあり、新コンセプト、新ジャンルの商品は新しい販路の必要性が高く、EC通販需要が期待できる。眼鏡・集音機・杖など、以前よりオシャレになっているのも商品改善の賜物かと。

⑥特定対象を狙った商品

 新しい切り口の悩み解決型の隙間商品で、既存商品が少ない、消費者二一ズも高い。販路が確立されていない。左利き、単身者、特別サイズ(特大、太ったサイズ、小柄など)など。
特にトレンドからは単身世帯者むけの商品、個食使用や2人使用などは店舗同様に拡大していく。

⑦サービスに関する通販

 モノからココロへのニーズを受けて潜在需要が大きい。健康食品の定期コースなどは商品というより健康づくりのサービス目的とも言えよう。スマホアプリなどでの正しい使い方をカウンセリングや個人に向けたコンサルティング(ゲームなどのアプリの作り方など)も考えられる。旅行に行きたくても行けなかった数年、旅行番組と地元食のセットなどもサービス開発か

⑧共に育てる商品

 趣味が多様化してくると、例えば、植物でも「コーヒーの木やレモンの木」を育てる会など、EC通販企業の担当者と購入者がSNSなどで繋がり、もちろん購入者同士も繋がり、意見交換や例えば食品ならレシピ紹介。ダイエットならその工夫の仕方や励ましあいなど。もちろん機能性の高い商品や「推し」が多いブランドなら購入者のベテランや先輩が初心者に教えるというコミュニティー形成にもなっていく。

⑨EC通販ではマイナーな商品

 例えば、男性用化粧品などはまだまだ伸びるし、女性用でのヒット商品である時短や部分使用などが参考になる。そういう意味ではプレシェーブローションとアフターシェーブローションを1つにして、これだけで男性の肌は潤うなどといった男性用オールインワンジェルなど面白いのでは無かろうか?

と昨年の夏ごろに一連の原稿を書いていて、書きあがったと同時に商品も作ってみた。一歩踏み出した、ということで