EC通販の「今後」はどうなるか!?

前回はシニアマーケットについて記載した。
今回は、3月31日なので個人情報について書こうかと思ったが、WEB等でも記事やコメントなども多いので、別話題。

(1)ますます進むスマホショッピング、モバイルファースト

まず考慮しなくてはならないのがスマホショッピングの更なる発達である。Wi-Fi環境や以前からの光ファイバー網の発達、5Gなどモバイル通信の発達に伴うモバイルショッピングはもちろんのこと、アマゾンエコーのように音声だけでのEC通販の可能性がますます高まる。

毎年、注目して読ませていただているが、総務省/情報通信白書平成30年版では、人口減少の問題とデジタルトランスメーションやIOTデバイスが急速に普及していると論じている。
令和三年の温故知新的なPDFはコチラ。
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/pdf/n0000000.pdf

例えば、弊社のような中高年の男性を意識したECサイトでも80%以上がスマホからの流入で、LPに至っては95%がスマホから。
GAコスメティックスのサイト。

もちろん、ECではスマートフォンが主役となり、やがてコネクテッドカーから音声で注文などの種々の広がりがでてくるであろう。

(2)生活者ニーズへの対応とEC通販の進化

 次に経済動向である。低成長のなかで、小売市場全体は縮小している。
そのなかでパイの奪い合いが起こる。生活者の利便を考えた販売方法が生き残るであろう。EC通販のもつ各種の利便性が生活者に受け入れられている現状を見ると、EC通販は今後も順調に成長するだろう。もちろん、EC通販だけではなく、店舗販売、さらには大手モールでのPB(プライベートブランド)販売とも戦略的に連動した販売方法にさらに進化するであろう。
また見過ごせないのはP2C(Parson to Customer)のように働き方の自由化とC2Cのショップ拡大などで、益々の2極化!?小さくても推しショップだけは生き残る?のか???

(3)高齢社会と社会弱者対応としてのEC通販

 事業としての重要な役割がある。高齢社会の到来で、社会の仕組みも変わる。とくに、寝たきりの高齢者などにとっては、行動範囲がせまいため、自宅にいて購入できるEC通販が大きな役割を果たすことになる。団塊の世代が後期高齢者となり、彼らの手にはスマホがある。それと同様に身体障害者など、歩行困難な社会的弱者にとっても、買い物難民と言われる方にもネットスーパーを含めたEC通販が果たす役割が大きい。現実に高齢者向けの食事宅配は社会のインフラとして必要なものになっており、今後EC通販の役割は益々と社会に不可欠になってくる。

(4)マルチチャネル、そしてオムニチャネルへ

 最後に現実的なビジネスとして今後より強化されるのは、マルチチャネルであろう。EC通販で売れる商品は、専門店で売れる商品の場合が多い。販売商品のカテゴリーによっては、卸売りでなく自社で店舗を持つことも媒体コストと比較すれば決断可能であり、データベースをしっかり構築できれば、売り場はどこでも良いということになる。しかしながら形だけのマルチ展開は必ず失敗するという経験則を申し上げておく。顧客に納得してもらい、買い続ける理由のある商品とその実績をデータとして分析できるノウハウがあってからマルチ化することを検討することが肝要である。
更にオムニチャネル構築の場合は部門の横断的な協力やその人事評価、商品在庫や顧客データベースの統合など、大きな経営判断が必要なので、経営トップ主導で全社活動にできるようにしたいものだ。

次回も温故知新的なEC通販の話題を書き留めようと思う。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
追伸:ご質問/スマホ?で見ましたか!?